フジバカマが20cmほどに成長しました:長野県小谷村平間

長野県小谷村「おたりアサギマダラの会」の丸山里香さんから3日、フジバカマの新芽が、成長の早い場所で20センチほどに成長したという情報が飛び込んできました。同時に送っていただいたサクラの花と雪の北アルプスの画像がとっても綺麗です。こうした季節の移り変わりの中でのフジバカマの成長をご紹介させていただきますね。

小谷村平間のフジバカマ畑から見える北アルプスとサクラ:丸山里香さん提供

 

「平間の花畑へ行って来ました」という丸山さんのコメントをお読みください。

今朝までとても寒かったので北アルプスは新しい雪をかぶって白さが増しています。花畑の桜越しの北アルプスです。

フジバカマは斜面の方は20㎝くらいに、広い花畑はようやく芽が出揃って5㎝に。去年の切り株くらいの大きさになっていました。

寒いのでアサギマダラの飛来にはもう少しかかるかもしれません」。

 

日当たりの良い西向きの畑で20cmほどに成長したフジバカマ:丸山里香さん提供

 

一段上の畑で5cmほどに成長したフジバカマ:丸山里香さん提供

4日のニュースでは沖縄県が梅雨入りしたとのことですが、長野県小谷村は春本番です。4月10日に訪問した時にはまだ新芽も確認できなかったのに、3週間余りでフジバカマがこんなに成長したのですね。

雪解けのフジバカマ畑:長野県小谷村平間

もしかしたら、北上のアサギマダラが平間のフジバカマ畑に今年も立ち寄るかも知れませんね。

丸山さん、初見を確認しましたら、またご報告よろしくお願いいたしますね。楽しみに待っています。

キジョランで蛹だったアサギマダラが旅立つ:熊本県熊本市

4月27日付けのブログの、益田勝行さんが熊本市内で24日に確認してくださったキジョランにあった黄緑色の蛹ですが、「昨日(4月30日)、蛹を見てみたら羽化し無事旅立った模様です」と、先ほど益田さんから連絡が入りました。

 

4月30日までに旅だったアサギマダラの蛹の抜け殻:益田勝行さん提供

 

キジョランでアサギマダラの蛹と抜け殻確認:熊本県熊本市

あの後、あの綺麗な蛹が1週間ほどで羽化したんですね。

確認前に旅立たれてしまった益田さん、「ということで、私はまだ今年はアサギマダラを見ていません(笑)」と、ちょっぴり嬉しいやら、成長を見れずに残念なような・・・

でも、熊本市内の「立田山の別の場所の方から、昨日と今日アサギマダラを1頭づつ見たと伺いましたので、そちらへ立ちよったのかもしれません」と、ちょっとホッとしたような気持ちの益田さん。笑顔が目に浮かびますね。

無事に羽化し、あちこち立ち寄りながら北東を目指す旅に出たのかも知れません。オスだったのかメスだったのか、いつ羽化したのかなど疑問は想像として膨らむばかりですが・・・この先素敵なパートナーと出会い、無事に旅を続けてほしいですね。

秋にはきっと次の世代の子どもたちと一緒に、大家族になって熊本に戻ってくるのかも知れませんよ。

さて、どこに立ち寄って皆さんにお会いできるのやら。マークもありませんが、出会った皆さんからのご報告をお待ちしております。

アサギマダラの初見情報:兵庫県神戸市

暑かったり、涼しくなったりしていますが、このような気温の変化の中でアサギマダラはどうしているのでしょうね?

兵庫県の渡辺康之さんを通して杠隆史さんから、アサギマダラの目撃情報が寄せられました。

杠さんは4月27日午前1110分、神戸市灘区鶴甲 表六甲ドライブウェイ道路上で、アサギマダラが1頭飛んでいるのを目撃したとのことでした。

渡辺さんによると「数年前に武庫川中流の武田尾(宝塚市玉瀬)の栗林で5月上旬にアサギマダラを目撃したことがあり、この時期の北上、東行の個体と思われます」とのこと(asagi:04057)。

渡辺さんご自身も425日、その付近のキジョランで5齢幼虫を確認しておられます。

さらに飼育していた幼虫は427日から羽化したので、マークして放したそうです。

2021年の兵庫県からの報告によりますと、4月30日に淡路市岩屋でスナビキソウに訪花するアサギマダラが確認されており(asagi:037289)、5月7日には豊岡市竹野町で、同じくスナビキソウで確認されています(asagi:037328)。

渡辺さんは「もうすぐ淡路島のスナビキソウ群落に集まるようになります」とおっしゃっていますので、お近くの皆さん、機会がありましたら淡路島のスナビキソウ群落を探してみてください。南からの貴重な数少ない北上個体出会えるかも知れません。

マークのついた個体を再捕獲したり撮影されましたら、ぜひ画像を添えてご報告ください。

杠さん、渡辺さん、貴重な情報に感謝いたします。

キジョランでアサギマダラの蛹と抜け殻確認:熊本県熊本市

アサギマダラの会員で熊本県にお住まいの益田勝行さんから24日、熊本市内の知人が育てているキジョランの葉裏で撮影したアサギマダラの蛹と蛹の抜け殻の画像を、提供していただきました。

益田さんが確認されたのは雨上がりとのことですが、緑色の蛹、とっても綺麗ですね。翅の一部が透けて見えますね。

アサギマダラの蛹 熊本市にて:益田勝行さん提供 2022年4月24日撮影

 

益田さんの知人の方は、アサギマダラを呼ぶために吸蜜植物のフジバカマの他に、幼虫の食草となるキジョランなども育てているそうです。

益田さんが20日に伺ってキジョランを確認したところ、2つの蛹があり「羽化してくれたら・・・」と期待していました。

その後、24日にも伺って確認したところ、抜け殻を2つ、蛹をひとつ確認して撮影できました。それが上と下の画像です。

アサギマダラの蛹の抜け殻1 熊本市にて:益田勝行さん提供 2022年4月24日撮影

もう一つはこれです。

 

アサギマダラの蛹の抜け殻2 熊本市にて:益田勝行さん提供 2022年4月24日撮影

 

昨年の羽化は4月15日に初めて羽化したとのことで、今年は20日以降ですので、若干遅いのかもしれません。

益田さんは「最後の蛹も無事羽化して旅立ってくれたらと思います」と、話しています。熊本市から旅立つ日はもうそろそろかも知れませんね。

益田さん、貴重な画像と情報提供を有難うございました。

フジバカマの成長:長野県宮田村の「アサギマダラの里」

長野県の笹木真由美さんから25日、同県宮田村の「アサギマダラの里」のフジバカマの画像をアサギマダラの会のブログに送っていただきました。宮田村は秋のアサギマダラを呼ぼうと、「フジバカマ里親制度」を2015年にスタートさせ、フジバカマの管理を里親たちに委託しています。その里親の一人となっている笹木さんは、秋のアサギマダラが来るまで、個人に委託されたフジバカマの世話をしています。フジバカマがどのくらい成長したのかご覧ください。

 

笹木真由美さん提供 アサギマダラの里のフジバカマ

宮田村の「アサギマダラの里」は標高774mで、南北に細長い長野県の比較的南側に位置しており、アサギマダラの里(北緯354501秒 東経1375422)には看板も設置されています。

 

笹木真由美さん提供 アサギマダラの里

笹木さんから寄せられた情報です。
「フジバカマの新芽は20センチくらいに伸びている所もありました。私が管理させて頂いている区画は、まだ数えるくらいしか新芽が出ていなくて、10日前の一斉草刈り作業の時とほとんど変わりがありませんでした。草と見分けが付かず、うっかりフジバカマの新芽をいくつか抜いてしまいました(汗)。早く大きく元気に伸びてほしいです」。

笹木真由美さん提供 アサギマダラの里のフジバカマ

「4月25日 午後3時半 晴れ 気温25℃(小学生が半袖半ズボンで下校しているくらい暑かったです)」。
笹木真由美さん提供 アサギマダラの里のフジバカマ
笹木真由美さん提供 アサギマダラの里のフジバカマ
「またフジバカマの様子を見に行ってみますね」とのこと。
フジバカマは結構成長して大きくなっていますね。
草取りなど管理が大変でしょうが、こうして写真をたくさん撮影してご提供してくださった笹木さん、またアサギマダラの里の様子を楽しみにしていますね。有難うございました。

朝ドラ「ちむどんどん」とアサギマダラ

たまにNHKの朝の連続ドラマを見ることがあります。4月から始まった「ちむどんどん」をボーと見ていたら、びっくりしました。オープニングの映像にアサギマダラが出てきたんです。動画ですが、実映像でなく、アニメでした。

それから毎日出るだろうと、楽しみにしていましたが、残念ながら出ませんでした(笑)。ところが、先週の月曜に見たら、やはりアサギマダラが出てきました。ググってみたら、どうやら月曜のオープニング映像だけにアサギマダラが出るようです。

巷の意見では、南西諸島に多いリュウキュウアサギマダラの方が、やんばる地方のドラマとしてはふさわしいのでは?、という意見があるようです。それも理解できるのですが、主人公の女の子が沖縄本島北部で育ち、東京へ行くはずなので、アサギマダラの方がふさわしい気がします。

10月頃に南下移動したアサギマダラのメスは、沖縄本島にたくさんあるガガイモ類に産卵します。そこで育ったアサギマダラの新成虫が4月頃から北上します。中には東京周辺に現れる個体もあるでしょう。その生態まで考慮すると、やはりアサギマダラの方でしょう。

「鬼滅の刃」でもアサギマダラが出てきました。日本の蝶といえばアサギマダラという雰囲気が出てきたな、と愛好者としては、とてもうれしい出来事でした。

明日は月曜なので、皆さんもぜひご確認ください。

 

フジバカマの新芽と近況など:石川県白山市「アサギマダラ空の駅・白山」

アサギマダラの会の会員でもあり、石川県白山市瀬戸「アサギマダラ空の駅・白山」代表の中村明男さんから、フジバカマの新芽の状態や近況などをお聞きしました。

「石川県白山市の「アサギマダラ空の駅・白山」の様子をお伝えいたします。

今年は例年になく大雪に見舞われ、ようやく春が訪れました。山桜も満開を迎えフジバカマも芽吹いてきました。

今年は昨年(800㎡)に引き続きフジバカマ園の拡張を計画していて5月の中旬に400㎡600株を植栽します。」

 中村明男さん提供

フジバカマの新芽が枯れた茎の脇からいくつも出てきましたね。

 中村明男さん提供

花畑の脇の山には山桜も咲いています。

  中村明男さん提供

広々とした畑ですね。ここに秋になるとたくさんのアサギマダラが来るのですね!

中村さんにお聞きしたところによると、地域の皆さんと2021年、地域おこしの一環として標高312mの耕作放棄地800㎡に、1300株ほどのフジバカマを植えたそうです。

フジバカマの花は8月22日からちらほら咲き始め、「アサギマダラ空の駅・白山」として2021年9月7日に開園しました。

秋には「すごい数のアサギマダラが飛んできた」そうです。南東側には「道の駅 瀬女」があり、アサギマダラの数に負けないくらいのお客さんの来訪もあったとか。

実はここ瀬戸のフジバカマに2021年5月14日、春の北上個体のアサギマダラがやってきました。白山での初見でした。中村さんがメーリングリストに報告し、嬉しい情報の一つとなったのは言うまでもありません「asagi:37362」。

中村さんは、2001年に立ち上げたホームページ「手取川の鮎と白山麓の見どころ」で、鮎情報だけではなく、アサギマダラ情報も発信しておられます。

2021年の再捕獲情報をご覧になると分かりますが、当地で非常にたくさんの再捕獲があったほか、白山マークが各地で再捕獲されているのがいるのが分かります。

さらに中村さんは、「自然大好き・あきさん」としてYouTubeでも動画を流しています。尾張勝也さん作詞作曲、野口理さんの素敵な歌声の「アサギマダラの唄」がバックで流れる「【アサギマダラの乱舞】石川県白山市で乱舞する蝶」を見れば、アサギマダラがフジバカマ畑を乱舞する様子をご覧になることができます。

アサギマダラの乱舞もさることながら、私はこの「アサギマダラの唄」の「小さな翅を羽ばたかせ 遥か彼方へ2000キロ・・・傷ついた羽根が物語る 孤独な旅路は2000キロ・・・」の尾張さんの歌詞が大好きなんです。非常に感動的な歌で、何度聴いても心にジーンときてしまいます。

実は2021年、ここ空の駅から2頭のアサギマダラが台湾までの旅をしたことが判明しました。最初の1頭は台湾西部の澎湖県 湖西林投步道で、11月9日に地元の小学校の許自由先生によって再捕獲されました。50日かけて2164kmの移動でした。

もう1頭は、台灣宜蘭東澳嶺への移動で、12月5日に再捕獲されました。76日間で1929kmを移動しました。

是非皆さんに、台湾まで行ったアサギマダラのことを思いに浮かべながら動画を見て、「アサギマダラの唄」も聞いてほしいと願っています。

中村さんは「今年もフジバカマ園の管理に勢力を傾けて「アサギマダラ空の駅・白山」を国内線の中継空港又、国際空港にしたいと目論んでいます」と張り切っています。

今年も北上のアサギマダラが立ち寄ってくれるといいですね。

アサギマダラ空の駅・白山」:石川県白山市瀬戸卯43-3  座標:36°17′23.1″N 136°38′54″E

アサギマダラの初見情報:徳島県阿南市

大原賢二さんを通して、徳島県阿南市椿町の米山喜義さんからの初見情報がアサギML[asagi:04034]に届きました。

米山さんは、2022年4月19日14時頃、徳島県阿南市椿町須屋でスイゼンジナに飛来したアサギマダラを目撃したとのことです。

捕獲はできなかったとのことですが、大原さんの話では「飛来なのか,近くのキジョランからの発生個体か・・はわかりませんが、徳島県での2022年の春の第1号」とのこと。

先日は九州からのご報告でしたが、やっと四国で見ることができるようになったのは嬉しいことですね。

ちなみに、2021年の徳島県同所での所見情報は、4月23日となっています。アサギマダラの会の村上豊さんの調べた「We love ! アサギマダラ情報 291」3ページによりますと、2021年は「+4」なので、ここ3年間は以下のような記録となるようです。

「2020年4月19日、2021年4月23日、2022年4月19日」

実は米山さん、とっても頑張っておられて、2021年10月19日に、長野県軽井沢町長倉 花咲山蝶の楽園から土屋正治さんが標識した雄の個体「カル 7 9.30 208」を椿町須屋で再捕獲してくださっています([asagi:02208])。土屋さんが大変喜んだのは言うまでもありません。

アサギMLに寄せられた米山さんからの情報はもっともっとあり、書ききれません。

北上の個体も南下の個体も見ることができるとは、須屋はとってもいい環境なのでしょうね。

米山さんのマークは各地で再捕獲されたり、各地のマークを米山さんは再捕獲してくださっています。これからもっともっとアサギマダラが須屋で確認できるかもしれません。楽しみですね。

大原さん、米山さん、ご協力大変ありがとうございました。

フジバカマの新芽が出ました:長野県小谷村平間

九州方面からアサギマダラの初見情報が寄せられていますが、各地のアサギマダラの食草や吸蜜植物の成長具合も気になるところですね。

長野県小谷村のおたりアサギマダラの会の赤沼志保さんと4月10日に、小谷村に行った時には、「雪解けのフジがカマ畑:長野県小谷村平間」に書きましたように、まだ秋の訪花植物の一つでもあるフジバカマの新芽を確認できませんでした。

雪解けのフジバカマ畑:長野県小谷村平間

しかし、19日に丸山里香さんが平間の花畑に出向いてくださり、こんな情報を寄せてくださいました。

「今日平間のフジバカマの様子を見てきました。
西側斜面の花畑で3センチ位の芽が出ていました。
上の段の大きな畑は雪解けが遅かったようでまだ芽が出ていません」。

画像も添えられていました。枯れた茎の間からニョッキリと顔を出していますね。

《丸山里香さん提供》

丸山さんは「吉澤さんに初見日の話をして見かけたら日時を知らせてくださいとお願いしてきました」とのこと。吉澤さんは、フジバカマ畑のオーナーです。

長野県にもアサギマダラが来るのが楽しみですね。5月連休明け頃からかしらね?

丸山里香さん、情報提供を有り難うございました。

アサギマダラの初見情報:長崎県長崎市小浦町

長崎県から18日、今季3頭目の初見情報がアサギMLに寄せられました。情報を提供してくださったのは長崎市の吉田政和さんで、[asagi:04033]に、スイゼンジナで吸蜜する、綺麗なオスのアサギマダラの画像が添付されていました。

翅のスレもなく、白い縁毛がはっきりしていますので、羽化後、そんなに経過していないのかも知れません。どこから来たのでしょうね?

実は私もアサギマダラ仲間からスイゼンジナの苗をいただき、大事に育てていたのですが、冬の寒さで枯らしてしまった経験があります。花を見ることもなく、とっても残念でしたが、この画像から花の様子まで観察することができ、大変嬉しく思いました。

吉田さんのご報告では気温17.5℃、曇りとのことです。アサギマダラはこのくらいの気温が好きなのでしょうね。

吉田さんは今回マーキングできなかったようですが、「昨年、初めて6頭をマーキングしました。今年は、もっと数を増やします。どこに飛んで行くのか判ったら嬉しいです」と、伝えてくださいました。北上の記録は少ないだけに再捕獲されたら嬉しいですね。

吉田さん、標識情報を楽しみに待っています。マーキングしましたらマークを教えてくださいね。ご協力大変有り難うございました。