【三重県名張市でのスナビキソウの生育状況:奥田和夫さん提供】2026.5.11

アサギマダラのメーリングリスト(ML)のメンバーでもある三重県名張市にお住まいの奥田和夫さんから、スナビキソウの生育状況の画像が届きましたので、ご紹介いたします。

奥田和夫さん提供:砂引草の生育状況と開花調整2026年

画像が大きく表示されると分かるのですが、画像だけを拡大できないので、奥田さんの説明文などを引用させていただきますね。

スナビキソウは海岸に自生する植物で、アサギマダラを誘引することで知られています。白い花を咲かせ、その周辺をアサギマダラが優雅に舞う姿は、想像するだけでも心が躍りますね。

スナビキソウを山口県の友人山本弘三さんから譲り受けて増殖に挑戦している奥田さんによると、昨年はスナビキソウでの吸蜜はタイミングが合わず、観ることができなかったそうです。

今年4月末、自宅の陽当たりが良い南側の露地においたプランターで開花が始まったのです。

左の画像が「家の南側で日照時間が長い路地で栽培」の画像です。白い花が咲いているのがお分かりですね。

そこで『北側へ移動せなあかんな~』と思ったとのこと。奥田さんのひらめきです。なぜでしょう?

奥田さんによると「アサギマダラは5月末に飛来するので早すぎる」という訳です。

アサギマダラが名張に到着するタイミングに花を合わせるため、奥田さんはこんな工夫をしました。

「12月~3月はビニールハウスで保護」し、「家の北側の日照時間の短い場所での栽培」を試みました。右上の画像がそれです。茎、葉は成長していますが、花はまだですね。右上も左も今年の4月29日の撮影です。

次は右下の画像をご覧ください。そのスナビキソウが、「5月4日咲き始め」ました。「家の北側・南側の位置及びビニールハウスの保護で開花に約1Wのズレが発生した」のです。ひらめいて実験したことの成果がこのような形で出た訳ですね。

奥田さんは「この育成状況を考えると、日照時間(南北の配置)とビニールハウスの保護にて開花時期のコントロールが可能ではないだろうか!?来年はこれらの組合わせで開花時期の調整に挑戦してみようと思う」と書いています。

まだまだ奥田さんの挑戦が続きそうですね。

ところで、メーリングリストへの最近の報告を見てみますと、北上のアサギマダラのスナビキソウへの訪花の報告が幾つかあります。

山口県山陽小野田市の福村拓己さんによれば、長門市の海岸で5月7日、スナビキソウへの訪花が確認されています(asg:01189)。

海のない群馬県安中市では宮前和夫さんが栽培しているスナビキソウへの訪花が、5月8日に確認されています(asg:01197)。

過去の報告では福岡県、大分県、愛知県、島根県、石川県、富山県、北海道・・・などの海岸にもスナビキソウへのアサギマダラの訪花が確認されていました。スナビキソウに訪花するアサギマダラの観察が可能かも知れませんね。

海の近くにお住まいの皆さんは、ぜひお近くの海岸に行ってスナビキソウを探してみてください。スナビキソウの周辺を優雅に舞うアサギマダラに出会えるかも知れません。きっと感動しますよ。

しかし、地域によってはスナビキソウがあってもアサギマダラにマーキングできない所や、スナビキソウ自体が保護の対象に指定されているところもありますので、ご注意ください。

奥田さん、貴重な経験と編集画像のご提供をありがとうございました。ご協力くださったアサギマダラの会会員やメーリングリストメンバーの皆さん、ご協力大変ありがとうございました。

次回は、奥田さんの作成した図「アサギマダラの生活史」をご紹介しましょう。これは非常に興味深いものですよ。

NHKみんなのうたに「スナビキソウ」の歌があったんですね!

アサギマダラの吸蜜植物のスナビキソウを調べていましたら、遥海(HARUMI)さんが歌っている「スナビキソウ」が目に留まりました。YouTube にあるようなので、早速、聴いてみました。

音楽の世界に疎い私ですが、歌詞と歌声が素敵でした。

「・・・逃げずに枯れずに生き抜く・・・」と言う歌詞からも、落ち込んでいる人をきっと勇気づける歌なのでしょうね。たくさんのコメントが入っていました。

「塩辛い涙の上にしか咲かない花」 にたとえられているスナビキソウ。海岸で咲く姿を思い浮かべることができました。そんなスナビキソウの花を実際に見てみたいです。

NHKのみんなのうたに、こんなに素敵な歌があったとは。しんみりと聴き入ってしまいました。

もうすぐアサギマダラの北上が始まります。

海岸に行ってスナビキソウに来ているアサギマダラを見つけましたら、ぜひご報告くださいね。初見情報になるかも知れません。

実名で、場所(県名、海岸名など)、座標(スマホで分かると思います)、天気、発見日、マークがあれば標識、アサギマダラは何をしていたのかなどをお知らせください。

マークの写真があれば写真を添えてください。再確認情報になる場合もあります。南の島のマークが書かれているかも知れませんよ。

よろしくお願いします。

【友人から届いたスナビキソウの地下茎から新芽】

三重県の友人から先日、山口県の友人からいただいて増やしたと言うスナビキソウの地下茎を送っていただきました。

濡れた水苔を入れたビニールの袋に、細い地下茎が入っており、地下茎から1,5cm程度に伸びている白い新芽が見えました。こんなにか細い地下茎で、新芽も本当に小さいものだったと、初めて知りました。

地下茎から伸びたスナビキソウ新芽

海岸でスナビキソウを見ている方は何人もいらっしゃると思います。スナビキソウがアサギマダラの春の吸蜜植物になっているので、海岸でアサギマダラのマーキングをされる方や撮影を楽しんでおられる方も多いかもしれませんね。

三重県の友人は、路地栽培とビニールの温室栽培のスナビキソウの両方を送ってくださいました。芽が出ているのはビニールの温室で育てたものです。 三重県は暖かいので、もう路地に移植しても大丈夫のようです。

一方、スナビキソウが届いた翌日に、長野県北アルプス山麓では雪が降りました。15cmほど降り、雪かきをしました。ですので冬の間に水耕栽培をして、ゆっくりと芽を出してもらい、温かい春になったら山沿いの畑に植えようかと思っています。

長野県の山沿いで育つかどうかは実験してみないと分かりませんが、北海道の海岸にもあるようですので、長野県でも育てることは可能だろうと思っています。

北上のアサギマダラが長野県にやって来るのは5月連休開けです。その頃に花を咲かせるのはどうも難しそうですが、こんなところで花を見ることができるかも知れないと思うと、ちょっと嬉しいですね。

実はほぼ毎年、お隣の新潟県や富山県にドライブがてら行くことがあり、行くたびに海岸でスナビキソウを探していました。でも残念ながら見つけることはできませんでした。柏崎に行ったときに、小高い丘の上でスナビキソウに似た白い花が咲いていましたが、残念ながら葉っぱからして、スナビキソウではなかったです。

ところが、一昨年石川県に行った時に、能登半島の西側のある海岸に点々と生えていた植物を撮影していました。すでに花が散っていて名前も分かりませんでした。実はその植物がスナビキソウだったと言うことが、今年になって画像を整理していて分かったのです。

その海岸でアサギマダラをマーキングしていた大先輩がいることを、過去のメーリングリストで知ることもできました。アサギマダラが石川県のその海岸に吸蜜に来ていたのですね。そこでは北上の個体の再捕獲まであり、素晴らしい海岸だったということを知ることができました。

さて、海岸の砂浜に育つスナビキソウですが、北アルプス山麓での水耕栽培が成功するかどうか、とにかく頑張ってみますね。