アサギマダラのメーリングリスト(ML)のメンバーでもある三重県名張市にお住まいの奥田和夫さんから、スナビキソウの生育状況の画像が届きましたので、ご紹介いたします。

画像が大きく表示されると分かるのですが、画像だけを拡大できないので、奥田さんの説明文などを引用させていただきますね。
スナビキソウは海岸に自生する植物で、アサギマダラを誘引することで知られています。白い花を咲かせ、その周辺をアサギマダラが優雅に舞う姿は、想像するだけでも心が躍りますね。
スナビキソウを友人から譲り受けて増殖に挑戦している奥田さんによると、昨年はスナビキソウでの吸蜜はタイミングが合わず、観ることができなかったそうです。
今年4月末、自宅の陽当たりが良い南側の露地においたプランターで開花が始まったのです。
左の画像が「家の南側で日照時間が長い路地で栽培」の画像です。白い花が咲いているのがお分かりですね。
そこで『北側へ移動せなあかんな~』と思ったとのこと。奥田さんのひらめきです。なぜでしょう?
奥田さんによると「アサギマダラは5月末に飛来するので早すぎる」という訳です。
アサギマダラが名張に到着するタイミングに花を合わせるため、奥田さんはこんな工夫をしました。
「12月~3月はビニールハウスで保護」し、「家の北側の日照時間の短い場所での栽培」を試みました。右上の画像がそれです。茎、葉は成長していますが、花はまだですね。右上も左も今年の4月29日の撮影です。
次は右下の画像をご覧ください。そのスナビキソウが、「5月4日咲き始める」とあります。「家の北側・南側の位置及びビニールハウスの保護で開花に約1Wのズレが発生した」のです。ひらめいて実験したことの成果がこのような形で出た訳ですね。
奥田さんは「この育成状況を考えると、日照時間(南北の配置)とビニールハウスの保護にて開花時期のコントロールが可能ではないだろうか!?来年はこれらの組合わせで開花時期の調整に挑戦してみようと思う」と書いています。
まだまだ奥田さんの挑戦が続きそうですね。
ところで、メーリングリストへの最近の報告を見てみますと、北上のアサギマダラのスナビキソウへの訪花の報告が幾つかあります。
山口県山陽小野田市の福村拓己さんによれば、長門市の海岸で5月7日、スナビキソウへの訪花が確認されています(asg:01189)。
海のない群馬県安中市では栽培しているスナビキソウへの訪花が、5月8日に確認されています(asg:01197)。
過去の報告では福岡県、大分県、愛知県、島根県、石川県、富山県、北海道・・・などの海岸にもスナビキソウへのアサギマダラの訪花が確認されていました。スナビキソウに訪花するアサギマダラの観察が可能かも知れませんね。
海の近くにお住まいの皆さんは、ぜひお近くの海岸に行ってスナビキソウを探してみてください。スナビキソウの周辺を優雅に舞うアサギマダラに出会えるかも知れません。きっと感動しますよ。
しかし、地域によってはスナビキソウがあってもアサギマダラにマーキングできない所や、スナビキソウ自体が保護の対象に指定されているところもありますので、ご注意ください。
奥田さん、貴重な経験と編集画像のご提供をありがとうございました。ご協力くださったメーリングリストの皆さん、ご協力ありがとうございました。
次回は、奥田さんの作成した図「アサギマダラの生活史」をご紹介しましょう。これは非常に興味深いものですよ。

